2010年04月15日

[054]【研磨材屋のマニアな話D】知ってるとタメになるサンドブラストの豆知識(3)(2010/4/10号)

今月号は先月号、先々月号に引き続き「研磨材屋のマニアな話」として秋山産業の専門分野の一つである「サンドブラスト」に関するお話しをさせて頂きます。
サンドブラスト(エアーブラスト)」は必ず『ノズルチップ』から研削材が噴射されます。この“『ノズルチップ』〜対象物(技工物)間距離”と“ブラスト効率”にどのような関係があるのでしょうか?
サンドブラスト機械・研削材の仕様や設定条件が全く同じであれば、「ブラスト効率が最良」=「パワーが最も出ている」=「研削材の投射スピードが最速」という事になります。すなわち、“最もスピードに乗っている状態の研削材を対象物(技工物)にぶつけてあげれば良い“という事になります。
『ノズルチップ』から出たばかりの研削材には加速度がついています。一方、『ノズルチップ』から出たとたんに空気抵抗がかかってきます。両者を統合し一番スピードが増す距離をどの辺りか?という話になってきますが、一般的な目安として、「吸引式(重力式)」の場合は『ノズルチップ』の口径の10〜20倍程度、「直圧式(加圧式)」の場合は35〜45倍程度と言われております。
また、『ノズルチップ』から噴射された研削材の広がりはストレートノズルの場合、『ノズルチップ』噴射口を延長とする線(0度)に対し各3度ずつの広がり範囲内で噴射されます。その外周部に同心円状に外へ行くに従い薄くブラストされていきます。この点も十分考慮しなければいけません。
いかがでしたでしょうか? 研削能力・作業時間短縮の為の“ブラスト効率”を求めつつも細かい部位に対応していかなければいけないのが歯科技工におけるサンドブラスト作業。本当に難しいものですね。是非ご参考にして頂き貴社の最適な“ブラスト効率”を追求してみて下さいね。

サンドブラストの投射幅と研削効果との関係

<ご参考>
●様々な業界で活躍する吸引式サンドブラスト機
 ・汎用型吸引式サンドブラスト機
 ・小型循環式サンドブラスター
 ・ペンシルmini-U

●様々な業界で活躍する直圧式サンドブラスト機
 ・汎用型直圧式サンドブラスト機
 ・ペンシル・プロブラスト
 ・ペンシルmini-U

小型循環式サンドブラスター ASB-2型 ペンシルmini-U(吸引式) ペンシルmini-U(直圧式)
posted by ケンマ君 at 23:28| ケンマ君通信